小千谷市薭生 斎木達也さん(44)

カリフラワー、スイカを栽培する斎木達也さん。30歳で就農し、今年で14年目になります。就農前は工場勤務でしたが、大ケガで働けなくなった時に「自分にできることは何か」と考え、自然の中で働ける農業の道を選びました。
「農業のことは全く知らなくて、鍬一本あれば始められると思っていたんです」と笑う達也さん。

実際に鍬を買い農業を始めました。1年目はトマトの養液土耕栽培に挑戦。その後先輩農家から誘われ、就農2年目にはカリフラワーの栽培を始めることに。
当時は農地を持っていなかったため、「土地や機械を貸してくれる方がいて本当に助かりました。その時初めてトラクターを知りましたね笑」と振り返ります。

天候に左右される農業の難しさも痛感しています。「作業の記録を付けて翌年見返しても、最近は異常気象で当てにならない。自分の感覚とタイミングが大事になってきます」と日々、自然と向き合う達也さん。
「辛いと思う事もありますが、農業が好きだから続けられる。思い通りに栽培できた時は面白い」と言います。
2年前からスイカ栽培にも挑戦。試行錯誤を重ねながら技術を磨いてきました。

日々の作業を共にする奥さんや家族の存在も大きく、「支えてくれる家族と、助けてくれる先輩農家のおかげで今がある」と感謝を口にします。長女の夢葉ちゃんは、9月で1歳になりました。
「結婚して子供が生まれてから考え方が変わりました。周りからも変わったと言われます。これまでは自分のために頑張ってきたが、今は子供に誇れる農業をしたい」と話し、将来は家族と一緒に農業ができればいいと笑顔で話してくれました。

カリフラワーやスイカなど、自ら育てる作物の存在を多くの人に知ってもらいたいと、SNSでも情報発信を続ける達也さん。これからも地元の魅力を幅広く伝えながら、地域農業を盛り上げていきたいと意気込んでいました。

2025年11月号掲載

