農事組合法人 グリーンアース津南
1995年、グリーンアース津南は3軒の米農家により結成されました。それまでは各々が家族経営で農地を管理していましたが、地域の将来を見据え法人化を決意。互いに手を取り合い、地域で農業を続けていくための体制を構築しました。
今年9月に事業継承を行い、桑原健さんが2代目として代表に就任。現在は11名で60haの田んぼでコシヒカリ中心の水稲を栽培するほか、スイートコーン、ユリの球根を出荷しています。
グリーンアース津南では、標高差のある津南町の風土を生かした管理や早生品種の導入により、作期を分散して高品質な米作りに取り組んでいます。
桑原さんは「土づくりや基本技術を徹底すること、稲にとってベストなタイミングを逃さないようにすることを心掛け、みんなで分担しながら業務にあたっています」と話します。
その結果、25年前から出品しているという「米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」では何度も金賞を受賞し、さらに限られた出品者のみに贈られる「ダイヤモンド褒賞」も受賞するなど、高い評価を得ています。
従業員の関係づくりを大切にしているグリーンアース津南は、普段のコミュニケーションはもちろん、季節ごとに社内イベントを実施。他にも子育て中の従業員の勤務時間を配慮するなど、働きやすい環境作りに取り組んでいます。
法人の設立時から共に歩み、現在は理事を務める桑原さんの母・幸枝さんは「グリーンアース津南の財産は従業員。みんな大事な仲間です」と話し、「今後、管理する農地はもっと拡大すると思います。代表が代わっても人との関係を大事に、みんなで協力して頑張ってほしい」と笑顔でエールを送ります。
健さんは「仲間や栽培技術、取引先の方など、グリーンアース津南がこれまで培ってきたものを大切にしながら、これからもお客様に信頼される農産物を作っていきます」と意気込みました。家族経営から輪が広がり、間もなく30年を迎えるグリーンアース津南。次代に進む背中を押すように、陽の光がさしていました。
2024年10月号掲載