中里蔬菜組合 にんじん部会 

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まだ残雪の多い3月。
2.5mの雪を掘り下げ、今年の出来具合を確かめる雪下にんじんの試し掘り。
雪解けの頃に出荷がスタートするため、春の訪れを感じさせる雪下にんじんは、30年以上前から地域に愛される季節限定の特産品となっています。

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そんな雪下にんじんの栽培に30年以上前から取組んでいる中里蔬菜組合にんじん部会には、30代から80代の13人の生産者がいます。部会では雪下にんじん約5haと秋に収穫するにんじん約3haを栽培し、関東を中心に県外へ毎年約350tを出荷しています。
生育の揃った高品質の雪下にんじんを栽培するために、化学肥料を減らし有機質肥料での栽培を行っています。

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雪下にんじんが生まれたのは、1982年。
秋に収穫できなかった人参に雪が積もり、春に掘り起こして食べてみたところ、熟成し臭みがない甘味のあるにんじんになっていたという偶然から始まりました。

その後、試作を重ね「越冬にんじん」として販売がスタート。雪下にんじんは、土壌の水分管理が難しいため、試行錯誤しながら土づくりを重ねてきました。生産者が一体となり栽培技術を磨き、三度の名称変更を経て、現在の人気商品「妻有舞 雪下にんじん」が誕生しました。

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にんじん部会長の山田作松さんは「種を植えて芽を出すまでが大変。実っても秋雨で病気になりやすく、毎年畑の水分管理に苦労しているけど、その分やりがいもある。栽培が難しくて生産者が増えないことが課題だけど、雪国ならではの自慢の特産品作りにもっと多くの人に仲間になってもらいたい。人が増えれば、出荷量も増え安定供給にもつながる。雪下にんじんの美味しさももっともっとたくさんの人に知ってもらいたい」と代表としての想いを話します。

38年前に偶然から生まれ、生産者の努力で品質を高めてきた妻有舞雪下にんじん。
毎年、多くの消費者に雪国の春を届けています。

※「雪下にんじん」は、春(4月・5月初旬)限定品です。

                               広報誌とかちゃん 2021.5月号掲載