浦田  竹内圭介さん(42)淳輝さん(35)

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 それぞれ会社に勤めながら、兄弟で兼業農家を継いだ竹内圭介さんと淳輝さん。
代々米農家で祖父の代までは専業農家でした。圭介さんも淳輝さんも、小さい頃から、祖父や父が農業をする背中を見て、手伝いをして育ちました。

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 2021年、父・吉一さんの急逝に伴い昨年の秋から水稲50aの栽培を受け継ぐことになります。
田植えと稲刈りは二人で休みを合わせ、管理は時間の空いた時に協力しながら作業を行っています。

「手伝いをしていた頃は、ただただ父に言われたことをしていたんですが、自分たちだけで全てやるのは大変でした。芽出しや籾摺り機の調整、トラクターの使い方も教わっていなかったので困りました。細かい技術や代掻きのやり方等は、地域の農家の先輩方に教えてもらい助けてもらいました」と、右も左もわからなかった当時を振り返ります。

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それでもお互いの存在を頼りに父から受け継いだ田んぼの作業を行ってきました。
「兄弟でやっていていいところは、農作業するうえでお互いの記憶を補填しあえることですね。弟は記憶力がいいので、父の作業していた内容を思い出しながら動いてくれて助かります」と兄の圭介さんが話すと、

「どちらかが仕事でも、どちらかが農作業をできるから兄弟がいてよかった。自分は仕事の帰りが遅いので、早く帰った兄がいつも田んぼを見てくれ自然と分担できています」と話す淳輝さん。

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農業をするようになりお互いの存在は大きくなり、二人三脚で父から譲り受けた田んぼを守っています。

「自分たちだけで作った米を、精米して食べた時は感動しました。知り合いに『自分たちの作った米だ』って言って贈れることにうれしさがこみ上げました」と手伝いではなく兄弟で協力して作った米の重みに喜びを感じています。

「農業のいいところは知識として身に付けておけば、食べることに困らないところ。正直大変なことも多いですが、その苦労の末にお米が実ったときは感動します。田舎で生活するうえで『旬』をこんなにも実感できるのは、ある意味最高の贅沢だと思います」と笑顔で話す圭介さんと淳輝さん。

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兼業農家の若手として、兄弟で支え合いながら父が遺してくれた田んぼを守っています。

                                 広報誌とかちゃん 2022.9月号掲載